脳神経外科学

組織紹介

医学専攻 機能展開医学系:脳神経外科学講座の概要

詳しくは、当該 医学専攻 機能展開医学系:脳神経外科学講座 ホームページをご覧ください。

構成員の紹介

教授 清水 宏明 Hiroaki SHIMIZU
講師 高橋 佑介 Yusuke Takahashi
講師 小野 隆裕 Takahiro ONO
助教 工藤 絵里奈 Erina Kudo
 

教育と研究の概要

主な担当授業

学部の講義・実習:
 4年次コアカリキュラム:
  脳神経外科総論(脳神経外科の歴史、対象とする領域、意識障害の分類・評価法)
  神経学的診断、神経放射線学的診断 脳循環・代謝 髄液病態
  脳血管障害(くも膜下出血、高血圧性脳内出血、脳動静脈奇形、脳梗塞他)
  脳腫瘍(グリオーマ、間脳下垂体疾患、小児脳腫瘍、髄膜腫、神経鞘腫他)
  頭部外傷 中枢神経系感染症 脊椎脊髄疾患 先天奇形
  脳神経外科手術のビデオ供覧(脳動脈瘤・脳腫瘍、脳動静脈奇形・脳血行再建術、脊髄疾患)他
 5年次:BSL
6年次:臨床配属(選択)

教科書:
脳神経外科学 太田富雄他 金芳堂 
標準脳神経外科 児玉南海雄他 医学書院

主な研究対象

1. 急性および慢性脳循環障害の分子生物学的研究
2. 脳腫瘍の分子生物学的研究と病理解析研究
3. 核医学を応用したグリオーマの病態解析
4. 難治性てんかんの病態解析と治療
5. 定位放射線治療に関する研究
6. 国際共同研究:ハイデルベルグ大学(脳腫瘍病理)等
7. 国内共同研究:東北大学、北里大学、杏林大学、国立循環器病研究センター等

医学専攻 機能展開医学系:脳神経外科学講座の概要

本講座の理念
秋田大学脳神経外科の理念       2018年4月1日
○「臨床理念」
1)患者人生を第一とした医療を行う。
2)秋田県地域医療の中核としての自覚をもち役割を果たす。
3)患者・医療者ともに満足できる医療を行う。
○「教育理念(目指す医師像)」
1)倫理感・責任感・正直・誠意・模範・情熱において正しくプロフェッショナルである人格に優れた医師
2)知見と経験から学び、自律的・能動的に成長する医師
3)患者を含む多職種コミュニケーションのまとめ役となる医師
4)組織や社会的・経済的側面に配慮できる医師
○「研究理念」
臨床に根ざし臨床に還元することを念頭に、真摯に研究を行って情報を発信するとともに、広く問題解決能力を養う。

臨床医学教育
 初期研修:
 初期研修2年間のうち、希望により1カ月以上の期間、脳神経外科を選択できます。脳血管障害や頭部外傷など緊急的な診断や処置、脳腫瘍の基礎的診療について研修することができます。また、脳卒中包括医療センター、神経内科などを含め神経系を総合的に研修する総合神経系研修コースも設けています。初期研修中にこれらの臨床科や神経系病理、基礎研究を経験してみたい方は是非ご相談ください。
 後期研修:
 卒後3年目から後期研修に入りますが、秋田県で脳神経外科を目指す場合、日本脳神経外科学会認定の、秋田大学研修プログラムに所属することになります。大学病院で、良性・悪性脳腫瘍、間脳下垂体疾患、頭蓋底腫瘍、脳血管障害、小児脳神経外科疾患などを中心に臨床経験を深め、関連病院で脳神経外科一般を広く研修し、卒後7年目夏の脳神経外科専門医の取得を目指します。またこの間に大学院に入学し、医学博士(学位)を取得します。
 後期研修入る時点で神経系に興味があるが、どの科が自分に最適かわからないという場合は、後期研修1年目を総合神経系研修コースとすることをお勧めします。脳外科だけでなく、神経内科や病理、神経系基礎など希望のところを希望の期間、実際の責任ある立場で患者さんに接して経験を深めた後、2年目で専攻する科を決定できます。少なくとも脳神経外科専門医については、このようにしても専門医取得までの期間が延長することはありません。
 専門医取得後:
 日本脳神経外科専門医を取得後は、さまざまな領域のsubspecialty(脳卒中、脳血管内治療、てんかん、がん治療などの専門医取得など)、国内外の留学、関連病院での地域医療などの修練をつみつつ、自分の希望も併せ将来像を見極めていきます。
 脳・神経セミナー:
 毎月1回、大学および関連病院の脳神経外科・神経内科・病理・基礎研究などに携わる医師と、神経系に興味がある学生、研修医が集まり、最新論文抄読、症例検討、国試・卒試問題検討などを行っています。学内掲示板などに案内が貼り出されますので、参加ください。

臨床・基礎研究
 上記の様々な領域の臨床研究、基礎研究を進めています。
 例:新規抗血栓薬の第二相臨床試験
   脳腫瘍の分子生物学を用いた新しい病理診断の開発
   脳虚血の病態解明や治療開発
   くも膜下出血後の脳血管攣縮の病態解明や治療開発

診療
 脳血管障害および脳腫瘍を中心に、脳神経外科全般にわたり最先端の診断・治療を心掛けています。脳卒中包括医療センターでは、神経内科・脳神経外科・リハビリなどが連携し、脳卒中の予防から急性期治療、回復期から維持期における地域医療への橋渡しを行います。脳神経外科の分野でも近年、低侵襲性の治療の必要性が高まり、定位的脳手術や神経内視鏡を用いた手術にも取り組んでいます。神経内科、放射線科、循環器内科などと定期カンファレンスを行い、コミュニケーションの向上を図っています。

 大学と関連病院が、それぞれ自分の強い分野を開拓し、そのうえでお互いに頼り頼られることで、県内の脳神経外科の一体感を醸成することを目指しています。このような役割分担と協働を確立することが、快適で安全な働きやすい職場環境を作ることにつながるものと確信しています。