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感染症対策に関するシンポジウム
秋田大学感染統括制御・疫学・分子病態研究センター(令和7年度に秋田大学医学系研究科付属感染制御総合センターへ名称変更)は令和7年2月2日、ハイブリッド形式でシンポジウム『新興・再興感染症に備えよう~コロナ禍の経験と今後の課題~』を開催しました。
今回のシンポジウムは、秋田県全体の感染症対策基盤を強化する感染制御ネットワークの「司令塔」として、令和5年3月に開設した同センターのこれまでの活動成果報告を行うとともに、秋田県全体を包括する感染制御ネットワーク体制を更に強化する契機となるように開催し、会場とオンライン合わせて170名が参加しました。
当日は、厚生労働省 大臣官房 危機管理・医務技術総括審議官の佐々木昌弘氏による基調講演「次のパンデミックに向けた政府の取組」が行われ、秋田県出身、本学医学部医学科卒業生の佐々木氏は秋田弁も交え来場者を和ませながら、感染症対策に関する組織や法律について解説し、正しい基礎知識を備えた上で適切に行動することの重要性を強調しました。
続いて、同センター感染統括制御部門長の嵯峨知生病院教授、感染疫学部門長の野村恭子教授、感染分子病態研究部門の海老原敬教授が、臨床、社会医学、基礎医学それぞれの専門性に根ざした各部門の活動成果を発表しました。
後半のパネルディスカッション「3年に及ぶコロナ禍の経験を元に、私たちが備えるべきことは何?」では佐々木氏、コーディネーターを務める本学の渡邊博之病院長、各部門長の他に、一般社団法人秋田県医師会 常任理事の武田修氏、公益社団法人秋田県看護協会 感染管理認定看護師の阿部亜矢子氏、秋田県健康福祉部 保健・疾病対策課 チームリーダーの滝本法明氏が登壇。コロナ禍において困難だったこと、次の感染症パンデミックに備え地域医療体制を確立する際の課題、感染症に対応する医療人材育成・教育の重要性また、コロナ禍で逆に私たちが得たもの等について、会場参加者も巻き込んで意見が交わされました。