お知らせ

2024年07月11日(木)

血液・腎臓・膠原病内科学講座 髙橋 直人 教授が著者となる学術論文が国際誌『The New England Journal of Medicine』に掲載されました。

論文タイトル

Asciminib in Newly Diagnosed Chronic Myeloid Leukemia

著者名

Andreas Hochhaus, Jianxiang Wang, Dong-Wook Kim, Dennis Dong Hwan Kim, Jiri Mayer, Yeow-Tee Goh, Philipp le Coutre, Naoto Takahashi, Inho Kim, Gabriel Etienne, David Andorsky, Ghayas C. Issa, Richard A. Larson, Felice Bombaci, Shruti Kapoor,Tracey McCulloch, Kamel Malek, Lillian Yau, Sophie Ifrah, Matthias Hoch, Jorge E. Cortes, and Timothy P. Hughes,for the ASC4FIRST Investigators

掲載誌

The New England Journal of Medicine

研究等概要

秋田大学大学院医学系研究科血液腎臓膠原病内科学講座の高橋直人教授は開発治験の国際多施設共同研究にて慢性骨髄性白血病に対する新薬アシミニブが既存のチロシンキナーゼ阻害薬と比較し有効性と安全性が上回ったことを、世界で最も権威のあるThe New England Journal of Medicine NEJM (IF 158.5)に発表し、2024年5月31日付でオンライン公開されました。

2021年11月に始まった本治験には秋田大学附属病院から多くの新規発症の慢性骨髄性白血病の患者さんに参加いただき、今後の治療方法を塗り替えるようなすばらしい治療効果を2023年11月の2年間という短い期間で示すことができました。

新薬のアシミニブはSTAMP阻害剤という既存のチロシンキナーゼ阻害薬とはことなる作用点を持ち、疾患に対する選択性が極めて高い分子標的薬です。オフターゲットがほとんど認められないことからそれによる副作用がなく、QoLを損わず治療継続が可能な薬剤です。既存のチロシンキナーゼ阻害薬と比較し早期に深い寛解を達成することから、慢性骨髄性白血病に対する新たな治療選択肢として今後の治療法を大きく進化させる可能性があると期待されます。

参考URL

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2400858

参考画像

血液・腎臓・膠原病内科学講座 髙橋 直人 教授が著者となる学術論文が国際誌『The New England Journal of Medicine』に掲載されました。