?> 器官・統合生理学講座 沼田 朋大 教授 が著者となる学術論文が国際誌『Frontiers in Cell and Developmental Biology』に掲載されました|お知らせ|秋田大学 大学院医学系研究科・医学部

お知らせ

2023年11月21日(火)

器官・統合生理学講座 沼田 朋大 教授 が著者となる学術論文が国際誌『Frontiers in Cell and Developmental Biology』に掲載されました

論文タイトル

Cardioprotective Effects of Moku-boi-to and its Impact on AngII-Induced Cardiomyocyte Hypertrophy

著者名

Hideaki Tagashira, Fumiha Abe, Kaori Sato-Numata, Karen Aizawa, Kei Hirasawa, Yoshinobu Kure, Daiki Iwata, *Tomohiro Numata

掲載誌

Frontiers in Cell and Developmental Biology

研究等概要

心疾患に効果の認められる漢方薬のうち、むくみや動悸に効果があることが知られている「木防已湯」が心筋の肥大を直接に抑制することを発見し、着目しました。その結果、心筋細胞が肥大した際、木防已湯が(1)アンギオテンシン受容体の働きを抑制すること、(2)ミトコンドリアの障害を改善することを発見しました。さらに、(3)木防已湯の投与によって、心不全モデルにおける心肥大などの症状が大きく改善されることも見出しました。本研究は、木防已湯が心臓のアンギオテンシンII受容体に作用して、心肥大につながる細胞内環境を乱す要因であるミトコンドリア分裂や細胞障害分子を抑制することで、心不全を防ぐことを示した世界で初めての発見です。

経験的に心臓に対して効果が認められてきた木防已湯のはたらきについて、科学的な裏付けができたことは意義深く、直接に心臓に作用し、心肥大や細胞障害を改善することが明らかになったことで、心不全の病態解明のほか、日常的な心疾患に対する予防や治療に役立つと期待されます。

本研究に関する記事が記事が日本経済新聞に取り上げられています。
日本経済新聞:(https://www.nikkei.com/article/DGXZRSP664002_R01C23A1000000/

参考URL

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fcell.2023.1264076/full

参考画像

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