トピックス

2024年07月19日(金)

産婦人科学講座 小野有紀 大学院生、寺田幸弘 教授の研究グループの成果が国際総合科学誌『Nature Communications』で公開

掲載誌

Nature Communications誌 オンライン掲載6月25日

タイトル

第一分裂紡錘体の形態がヒト胚の多核発生と強く関連する

概要

・受精過程から連続して生ずるヒト第一体細胞分裂の分裂紡錘体の明瞭なライブイメージングに世界ではじめて成功した。
・第一体細胞分裂紡錘体の形態がヒト2細胞期胚割球に頻繁に認められる多核と関連することが明らかになった。
・異常形態の紡錘体では(精子由来の)中心体の機能・形成の異常が想定された

意義

・ここ数年Nature誌やCell誌に掲載されていた「ヒト第一体細胞分裂ではその過程でエラーが起こりやすい」という科学的な問題提起の原因究明の端緒を開いた。
・先年保険収載された体外受精等の生殖補助技術で「アドオン」と呼ばれるその周辺検査の意義付けや向上の端緒となりうる。
・実験動物では得られないヒト発生学上の基礎的な重要な知見として今後の展開
例)ヒト胚染色体異常の発生メカニズム、精子中心体機能の発現とその機能異常

特色

・研究試料は愛知・東京のクリニックに供与いただきましたが、実験・解析は当県の産婦人科医療を少ないスタッフで保守している秋田大学産婦人科教室で全て行ったネーチャーペーパーです。

プレスリリースURL

https://www.akita-u.ac.jp/honbu/event/img/mix4309_01_dl.pdf

この研究成果について、2024年7月17日(水)午後2時から秋田大学医学部管理棟 2 階管理棟会議室において、記者発表を執り行いました。

産婦人科学講座 小野有紀 大学院生、寺田幸弘 教授の研究グループの成果が国際総合科学誌『Nature Communications』で公開
右から羽渕友則医学系研究科長、産婦人科学講座 寺田幸弘 教授、小野有紀 大学院生