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2024年11月15日(金)
器官・統合生理学講座 医学科4年 ⻘山 碧透 さんが東北生理談話会第56回大会において、学生口頭発表「学生奨励賞」を受賞しました。
論文タイトル
ヒスタミン誘発性細胞縮小における Cl−チャネルの関与
著者名
⻘山 碧透、佐藤(沼田) かお理、酒井 彩子、沼田 朋大
研究等概要
東北生理談話会第56回大会(日本生理学会東北地区大会)において、本学学部4年生、⻘山 碧透さんが、学生口頭発表「学生奨励賞」を受賞しました。3年次の基礎配属における研究を配属期間後も続けることで、「ヒスタミン誘発性細胞縮小における Cl−チャネルの関与」というタイトルで口頭発表を行い、研究内容、プレゼンテーション、質疑応答の内容が総合的に評価され、受賞に至りました。
本研究では、アレルギー反応に関する分子メカニズムを解明するため、分泌性細胞容積変化の機能評価により、Clイオン流出経路の分子を発見しました。
1. 研究グループ(青山さん(学部4年生)、佐藤(沼田)助教、酒井さん(技術系職員)、沼田教授)は、ヒスタミンが単球細胞で容積減少を引き起こすClイオンチャネルを見つけました。
2. 遺伝子発現、阻害剤による容積減少への効果の分子機能評価からヒスタミン受容体の分子同定をしました。
3. 細胞容積減少は、ヒスタミン受容体の下流でクロライドイオン(Cl−)を流出させる経路はVSOR Clチャネルであることを見つけました。
これらの実験から、ヒスタミン受容体からVSORクロライドチャネルの活性を介して、炎症性物質の放出が惹起されることを示唆しました。
今回の研究成果は、細胞容積の減少によってVSOR Clイオンチャネルが活性化する新たな活性化機構を見出したのみならず、このイオンチャネル活性を制御することでアレルギー反応の緩和できる治療薬開発の標的としても期待できます。