秋田大学医学教育研究診療助成会

趣意書

秋田大学医学部・附属病院は昭和四五年、昭和四六年に県民の期待を担って創立され、既に二五年が経過し、これまで千八百余名の医師が世に送り出され、秋田県内の医療の充実、発展に大きな役割を果しているところです。

今日、医学が格段の進歩を遂げているとはいえ、癌や遺伝病、血液疾患など、未だ解明されない疾患や治療困難な疾病は数多くあり、秋田大学医学部・附属病院においてはこのような疾患の病態や原因を究明し、予防や治療法を確立すべく教官(医師)が日夜努力していると聞いております。

最近耳にするところ、秋田大学医学部・附属病院では、このところ、国の財政事情等の悪化により、医学の教育、研究、診療の予算措置が不十分で教育・医療の現場ではかなり苦慮しているとのことであります。この状態をこのまま放置しておいたのでは、早晩その影響が我々県民にも及ぶことは必至です。

このため、県民の健康の重要な担い手としての秋田大学医学部・附属病院に、将来とも安心して任せられる県内医療体制と医療基盤の整備にご尽力願い、なお一層の充実発展を強く念願しているところです。

そのために、私共相諮り、「秋田大学医学教育研究診療助成会」(仮称)の発起人会を設立致しました。これにより医学部・附属病院を支援し、教育、研究、診療の遅滞を招来しないように整備を図りたいと考えております。

かかる事情をご賢察下しまして、ご高配を賜りますようお願い申し上げる次第であります。

平成八年一月
秋田大学医学教育研究診療助成会 (仮称)

設立発起人
齋 藤 隆 夫 (北都銀行頭取)
佐 藤 秀 一 (県農業協同組合中央会会長)
辻   兵 吉 (秋田商工会議所会頭)
林   善次郎 (秋田魁新報社社長)
穂 積   惇 (秋田県医師会会長)
堀 川 孝 夫 (秋田銀行頭取)